古墳があった場所は確実に、古代の人たちにとって重要な場所であるというのを近年になって知った。
風水的にもバッチリな場所という情報も耳にした。
その土地を治めた豪族と呼ばれた地域の首長たちのお墓。
先祖が自分たちを守ってくれると信仰していた古代の人々にとって、亡くなった首長は一等地に手厚く葬られたそうだ。
そんな昔々の歴史を刻んだ古墳が、現代でも身近に豊富に残っているって本当にすごいことなのではないだろうか。
古墳イコール「お墓」という意識しかなかった自分が認識を改め、やたら古墳に興味を持つようになってから行ってみたのが、福岡県嘉麻市の沖出古墳だ。
嘉麻市自体が初めてで、移住した豊前市から一般道で移動してみた。
途中、赤村、田川市を通り、なんとなく古代の人たちもこのエリアを移動していたのかもしれないなと思った。
「沖出古墳」とは
- 威信財・三種の腕輪が揃って出土
- 遠賀川上流域の嘉麻川に向かって伸びる丘の端っこに位置する前方後円墳
- 古墳がある場所は「古墳公園」として墳丘上の埴輪や斜面に施された葺石が復元整備されている
- 竪穴式石槨とレプリカの舟形石棺はガラス越しに見ることができる
- 館内から太刀や鉄剣が出土。中でも緑色凝灰岩製の鍬形石(くわがたいし)・車輪石(しゃりんせき)・石釧(いしくしろ)の腕輪形石製品のセットは珍しかった。
九州では他に宗像市の「海の正倉院」沖ノ島祭祀遺跡で知られるだけだそう。 - 家形埴輪に線刻された直弧文(ちょっこもん)は古い段階の例。
- 遺物や石棺の破片は碓井郷土館で展示されている
アクセス
〒820-0201 福岡県嘉麻市漆生78−1