求菩提山に初めて登ってから、ゆるい低山登山を続けています。
「トレーニングを積んでいつか穂高連峰へ」…なんて気持ちは微塵もなく、「あぁよい運動になった気持ちよかった」程度の登山が自分にはちょうどよく。
そんなレベルの自分が「登ったことはないけど、求菩堤山よりラクらしいです」と耳にして、大分県中津市の中摩殿畑山(なかまとのはたやま)のトレッキングツアーに申し込みました。
標高991メートルの山で、山頂には八大竜王祠があり、自然石のご神体が鎮座しています。雨乞いの霊験があるとされ、多くの人々が参詣していたと伝えられています。山頂から分岐する三つの尾根にブナの原生林が残されており、自生のブナの大木を数多く見ることができます。ブナの原生林は、県指定天然記念物。
標高991メートルということはほぼ1000メートル。
であれば「中級」以上の山になる。
大丈夫なのだろうか。
いや、求菩提山よりラクと言うしなぁ。
山をよく知る知人からの「求菩堤山よりラクらしい」という言葉を参考に、申し込んでみることにしました。
求菩提山こそ、普段気持ちよく登って降りている山でしたから。
「それよりラクならば」と完全に油断していました。
ツアー申込みから、登山当日までの2ヶ月ほど、体調不良のせいもありましたが、ほぼ運動せず当日を迎えることになります。
ツアーの日は、9月の終わりだというのに真夏のように暑く、舗装された急登がずーっと続き、参加者は無言でした。
藪をかきわけ進む。
崖のように落ちたらアウトな道。
石がゴロゴロした急登。
あれ、初心者でも行けるという情報は…
呼吸は浅くなり、ゼェゼェ言い出して、足にも力が入らなくなりました。
最もきつい急登の途中で「もうギブアップしてしまうおう」
手を上げようとした瞬間になぜかスズメバチが現れました。
ツアーの一行は歩みを止めて固唾をのみます。
スズメバチが一人の女性から離れません。
ツアーガイドさんから
「スズメバチがいるので止まらないで、ゆっくりそのまま進んでください」の声。
本能とはものすごい。
もう動かせないと思っていた足が動きました。

ヨロヨロしながらも山頂に到着。
「今日は本当に綺麗な空です。あっちが英彦山ですよ。ここは英彦山を遥拝する場所なんです」とガイドの方に教えていただきました。

その言葉どおり、はっきりと山の稜線が見えました。
事前に知っていたら、きっと登っていなかったであろう山。
途中諦めていたら見れなかった景色。
遠くの山を眺めながら、「どれがどの山か、よく皆さん分かるものだ」と感心していました。
昼食をとって休憩してから、這々の体でスタート地点まで戻るも足はガクガク、汗は塩になっていました。
無事頂上まで登って帰ってこれただけで御の字です。
同行した20代の女性は「きつかったですね、でも犬ヶ岳よりはマシだったかな」と言っていたので、知人の情報、豊前の山でも「『求菩提山よりラク』じゃなく『犬ヶ岳よりラク』の間違いだったのでは…」と思いました。
ツアーのほとんどの参加者のように、ちゃんとトレーニングしている登山者の方は大丈夫なのかもしれませんが、自分のような低山登山初心者の方は心して登っていただきたい。(お気をつけて!)
なんたって雨乞いをするための山なのだから。そう甘くはないのでしょう。
自分のレベルでは無謀なチャレンジであったにしても、英彦山を裏側から拝むことができた貴重な体験であったことは間違いありません。
※2023年9月30日登山

中摩殿畑山の情報
中津市山国町中摩
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人生初の登山は求菩提山。史跡ガイドボランティアの方の案内で無事に登れました。
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