福岡県の東の端エリアにある豊前市には「八屋祇園」という祭りがあります。
八屋祇園(はちやぎおん)は、福岡県の東端エリアにある豊前市八屋地区で毎年4月30日と5月1日に行われる、大富神社の春季神幸祭です。
県指定無形民俗文化財に指定されており、地域を挙げて盛大に執り行われるお祭りです。
740年(天平12年)の藤原広嗣の乱の際に、当地の豪族である紀宇麻呂が戦勝祈願をして出兵し、乱を鎮圧したことが由来とされています。
神幸行列は、紀宇麻呂の凱旋の様子を模しているとも伝えられています。
3基の神輿を中心とした神幸行列が、山車や踊り車などと共に町を巡行します。
1日目は、神輿が大富神社から御旅所へ向かい、2日目は、御旅所から大富神社へ戻ります。
その祭りのスケジュールは以下です。
【奉納日程】(京築民俗芸能情報から参照)
4月29日 7:30~ 八屋祇園 汐かき
4月30日 12:30~ 八屋祇園 巡幸
13:00~20:00 大富神社~住吉御旅所 お上り
5月1日 16:30 八屋祇園 巡幸
4月28日に豊前市吉木で催されていた神事
Webサイトにもあるように「八屋祇園は29日から始まる」と認識していのですが、それが地域の方からのお話で、前日の28日に行われる、八屋祇園の神事があると知りました。
「昔から日にちは決まっています。必ず八屋祇園の前の28日にやります。まず東吉木の貴船神社で、その次に西吉木の乙女八幡宮で神事を行います。大富神社の宮司さんが必ず来ることになっているんですよ」
当サイトでも、貴船神社の謎を追ってきました。
また、「乙女八幡宮」についても、宇佐市の「乙咩神社」の記事で触れていたように、かつては「おとひめ」であった可能性はゼロではないでしょう。
また、この地域の別の方からも、「乙女八幡宮は昔から格が高いと言われていた」という情報もいただいていました。
土地に残っていた貴重な情報として、ここに残しておきます。




さらに深堀り
京都には1ヶ所しかなかった貴船神社がなぜこれほど多く存在するのか?素朴な疑問から。
「貴船神社」と「瀬織津姫」そして「水の神・龍神」との関係についても、別の記事で考察を進めています。
歴史の謎の記事をまとめて読みたい方はこちらから。
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